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備前焼大茶会
ごあいさつ
日本において茶が飲まれたとする信頼できる最も古い記録として、815年「日本後紀」大僧都永忠が嵯峨天皇に茶を捧げたとする記述があり、この頃までには遣唐使などを通じて中国の茶文化が日本に伝えられていたと考えられます。この頃の茶は固めた団茶を砕いて煮出す飲み方でしたが、1214年栄西禅師が二日酔いで苦しむ三代将軍源実朝に献じた茶は、粉末の茶を湯でかき混ぜて飲む現在の抹茶スタイルでした。禅との結びつきが強く、薬用として飲まれていた抹茶が、次第に嗜好品的要素を強め、人々が集まって和歌、連歌や闘茶(茶の産地をきき当てて競う遊び)を楽しむ茶寄合が登場します。さらに室町時代初期の「喫茶往来」には、現在に近い茶会(茶事)の様子が記されています。食事と酒の後、庭を散策し、喫茶の亭(銀閣寺のような建物)に入り椅子に着席。部屋には外国の貴重な美術品などが飾られ、菓子と茶をいただいた後、酒宴という流れです。
15世紀後半、遊興的喫茶ではなく、精神性を重視した「わび茶」の祖と呼ばれる村田珠光が登場、その後、わび茶は千利休によって安土桃山時代に完成されますが、利休の子や弟子の大名たちによってさまざまな流派が生まれます。三千家と呼ばれる表千家、裏千家、武者小路千家、さらに武家茶道の遠州流、石州流、姫宗和とも呼ばれる宗和流など多くの流派が現代に受け継がれています。
1906年、ボストン美術館に勤務していた岡倉天心がアメリカで『THE BOOK OF TEA』(邦題:『茶の本』)を出版する事により、欧米での「茶の湯」への関心が高まり「茶道」を英語で「tea ceremony」というのも一般的になりました。戦後は海外にも広がり、茶道の大衆化は世界的レベルとなっています。
現代流茶会 開催する茶席
宗和流表千家遠州流武者小路千家裏千家
宗和流 宇田川宗光 宗和流は金森宗和の茶道を伝える流派です。宗和の祖先長近は信長に仕えた武将で、飛騨高山城主でした。茶道は千利休に学び、利休七哲の一人とも言われます。宗和の父可重は長近の養子で、茶道を利休の長男、千道安に学びました。宗和は金森家三代を継ぐ立場でしたが勘当され、京都に移りました。勘当に関しては隠密説等、諸説あるようです。京都で宗和は公卿門跡に出入りし、その茶道が公家の間でもてはやされました。その茶風は道安の茶をベースに古田織部や小堀遠州の影響を受けたと言われ、優美な道具の好みから「姫宗和」とも言われています。また、宗和は京焼の祖といわれる野々村仁清を指導したことでも知られています。
プロフィール
宇田川宗光。宗和流茶道を東京宗和会会長の堀宗友に師事して学ぶ。自ら茶事を催し、東京にて稽古場を持つ。大森造園協会の茶道体験、環太平洋大学協会博士課程学生会議日本文化体験ワークショップ、東京大学リベラルアーツ・プログラムの南京大学茶道体験、埼玉工業大学の講義等で講師を務める。また、茶室建築の企画にも携わり、日本科学未来館の零壱庵にも協力した。
表千家 中野宗瑠 表千家の茶の湯と言えば、「水を運び、薪をとり、湯を沸かし、茶をたてて、仏に供え、人にも施し、吾も飲み、花をたて、香をたく」と説いた初代利休の精神でお茶を行い、その伝統を継承していることです。では、利休の茶とは、ここで利休七則をご紹介致しましょう。
一、茶は服の良きように 二、炭は湯の沸くように 三、花は野にある如く 四、夏は涼しく、冬は暖かく 五、刻限は早めに 六、降らずとも雨具の用意 七、相客に心せよ
一言で言うならば、真心でしょうか。茶の湯は人に対しても物に対しても温かい思いやりの心が根本だと思います。表千家の点前は、物事には緩急がありその緩急を伴った自然の流れを大切にしています。
表千家不審庵・茶の湯こころの美 http://www.omotesenke.jp/
プロフィール
昭和36年東京都生まれ
神奈川県川崎市在住
昭和61年 表千家 家元入門
昭和62年 不審菴短期習会受講
平成11年 表千家講師登録
平成23年 表千家教授登録
財団法人書壇院 審査員 葛西浪江先生 師事(南画)
財団法人書壇院 審査員 杉山紫苑先生 師事(書)
今年50歳を迎え、只今色んな事にチャレンジ中です。
遠州流 壷中庵 堀内宗長 遠州流は、江戸時代初期の大名茶人で総合芸術家として有名な小堀遠州を流祖とする日本を代表する大名茶道です。流祖以来430年の歴史を持ち、格式ある茶道として今日まで受け継がれています。遠州流茶道の真髄は、「綺麗さび」と称され、「わび・さび」の精神に、美しさ、明るさ、豊かさを加え、誰からも美しいと云われる客観性の美、調和の美を創り上げたことにあります。その理念は、「稽古照今」(古を稽えて、今に照らす)という言葉に表現されます。先人が築き上げた伝統を正しく受け継ぎ、現代に活かし、新しい創造をすることを目指しています。
プロフィール
堀内議司男(ギシオ)。遠州茶道宗家で茶道を修行。式正の茶会からカジュアルな茶会まで自由自在に演出。時代を先取りした茶風はマスコミにも取り上げられている。その活躍の場は国内だけでなく、海外にも広げている。著書に「男子の茶の湯ことはじめ」(原書房)等
武者小路千家 教授・きもの着装講師  傳田京子 千利休の孫である宗旦の次男、「一翁宗守」が武者小路千家(官休庵)の流祖。三男は表千家(不審庵)、四男は裏千家(今日庵)の流祖となり、三千家として利休以来の道統を継ぎ、京都武者小路の地で流儀を守り続けています。当代家元の十四世不徹斎宗匠、後継の千宗屋若宗匠と共に、「伝統は革新の集積」という信念の下、国内外で柔軟性高く、茶の湯伝授の普及に勤めています。近年出版された、千宗屋若宗匠の著書「茶 利休と今をつなぐ」、「もしも利休があなたを招いたら―茶の湯に学ぶ“逆説”のもてなし」が御好評を頂き、またTV出演や、新聞・雑誌への執筆・対談等で、幅広い年齢層の方々に対し、茶の湯への興味を盛り上げる役割を果たしています。
プロフィール
世田谷在住、茶道歴25年。2004年から、茶道サロン「れんぴか」主宰。数寄屋造りの茶室稽古から、ギャラリーでテーブルと椅子使用のワークショップまで、柔軟で自在な指導スタイルを得意とする。洞爺湖サミットを始め、国内外のイベントに多数参加しつつ、エンジョイ!な茶の湯を展開中。雑誌(Grazia、婦人画報、美しいキモノ)、「わび、さび、かわいい茶ガールの休日」(小学館)、NHK等で紹介される。
URL http://www.lempicka.jp/
Blog http://www.lempicka.jp/blog/
裏千家  裏千家直門 増田宗伸 裏千家は、千利休の孫宗旦から分かれた三千家のひとつであり四代目仙叟から数えて今の家元である坐忘斉で16代目になります。400年以上の歴史の中で、各代の家元が利休の目指した侘び茶の精神を追求し後世に伝えて来ました。15代鵬曇斉大宗匠は世界の平和を願い、「一椀からピ-スフルネス」を提唱し世界各国に茶道を広めるため活動しています。 羅針盤を失ってしまった現代・・・・備前の茶碗で一服の潤いと共にこのような精神がいかに大切か感じて頂ければ幸いです。【濃茶席】
プロフィール
9才の時から裏千家直門の母から茶を学ぶ。18才の時、語学留学でNZに滞在中、学生達に茶をもてなしたところ 思わぬ好反響であったことに改めて、日本人の伝統 茶道の魅力と美しさを見直すきっかけとなり、お茶と真剣に向き合うようになる。 5年前から、15代大宗匠のお薦めにより裏千家の直門として 母の後を継ぐため茶の湯の修行を始める。2011年5月からは裏千家の「日本を知らない日本人の為の架け橋になろう」のテ―マのもとお茶指導を始める。